なぜ和栗ソフトクリームなのか。
それは、小田原の駅前を歩くたびに気になっていた、ひとつの疑問でした。
小田原駅から小田原城正門へ向かう道の途中、商業ビルの一階。
通りに面した場所に、やけに存在感のある「和栗のモンブランソフト」の看板が通年掲げられています。
小田原は栗が特産だっけ?
それともこの店の名物?
いや、もしかして世間では今モンブランブームが来ているのか?
なんなら「昨秋の看板をしまい忘れてるだけでは?」とまで思い、結局いつも素通りしていました。
でも今年の秋は“小田原で栗菓子を探す”という企画を実行中。
ならばこの謎を解き明かす絶好のタイミングだと感じて、ついに足を踏み入れてみることにしました。
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カフェ・リーフ
「和栗のモンブランソフト」の看板が出ているカフェ・リーフは、小田原駅から歩いて7分くらいのところ、ジャンボーナックビル内の一角にあります。
表の看板からは若者が集うカフェの内装がイメージされますが、実際に入るとかなりシンプルで、飾り気のない雰囲気の客席が並んでいます。
平日の午後ということもあり、お客さんの年齢層は高めのようです。
テーブル席はそれなりに埋まり、午後の日がさす窓際のカウンター席はほとんど空いていました。
注文はカウンターでするシステム。
カウンターは今風のにぎやかな作りで、若く元気な店員さんが何人かいました。
和栗のモンブランソフトをオーダー
さっと見たところ、他のお客さんはコーヒーを飲んだり、軽食やケーキを食べている模様。
ソフトクリームを食べている人は見あたりません。
10月になったとはいえ、特に暑い日でしたから、誰も注文していないのはおかしい。
これはもしかしてソフトクリームはテイクアウトだけで、イートインでは食べられないのかな、とちょっと不安になりました。
食べ歩きや飲み歩きは、むせそうだし、一人でどんな顔して食べていいのか分からず昔から大の苦手。
もしこんな白昼、ソフトクリームを手渡しされて、外を歩かなければならないとしたら、それは一大事。
もしそうなら今回は別のものを頼もうと思いつつ「外の看板の栗のソフトクリームは中で食べられますか?」と聞くと
「はい。ただ、カップに入れてのご提供になります。」とのことでした。
『それはいい。落ち着いて中で食べられる。でも、もしかしたらサーティワンみたいに、ワッフルはなくなってしまうのかな』、と思ったら、店員さんは分かっていたかのように
「ワッフルもそのままです。」と説明を付け加えてくれました。
とりあえず890円でひとつ購入。
「お渡しはカウンターの横からになります。」と言ったかと思うと、
店員さんは急いで「あ、モンブランソフトはお運びしますので、席で番号でお待ちください。」と言いなおし、私に番号札をくれました。
今の「あ」は何だったのかな、と思いましたが、持って来てくれるのはありがたいと、いそいそと席を探しに行きました。
糸のように繊細なモンブランペーストがふわっ、そしてはらり…
窓際の席に座って間もなく、店員さんがミニトレーに乗せた和栗のモンブランソフトを運んできてくれました。

890円は値が張ると思っていましたが、運ばれてきたソフトクリームは予想より大きいので、これで和栗を使っているならそれくらいはするな、と思い直しました。
お手拭きと木のスプーンも添えられています。
大きなカップに大きなワッフル、そこに細く絞りだされたモンブランペーストがふわっと糸のように繊細にかかっています。
よく見えないけど、その下がソフトクリームになっているようです。
『おおこれはすごい。きれいだし、今どきソフトクリームはこんなに進化しているのか』、と感動しながら写真をパチリ。
それから、食べようとしてスプーンを挿すか挿さないかの時、ほろりと上掛けのモンブランペーストが崩れました。
「あっ?」びっくりして手を止めました。
このときの「あ」は、心なしか先ほどの店員さんの「あ」に似ていました。
もう一度、
今度はもっとそっと、角度にも気を付けながらスプーンでペーストに触れてみました。
はらはらはらっ…

世の中にはお洒落でおいしいけど食べづらいものがあります。
フォークをどう使っていいのかわからないミルフィーユとか、白い服を着ている時のトマトソーススパゲッティとか、何段重ねにもなったハンバーガーとか…。
「モンブランソフト、お前もか」そう思い、もしかしたらソフトクリームなんだから、スプーンは使わないのが正しいのかも、とかぶりつこうとしました。
無理でした。
ふわさっと、今度はかなりの量のモンブランペーストがトレーの外にまでこぼれ落ちてしまいました。
「これは…。おそらくこのままでは口に入らず全部下に落ちそうな予感。テイクアウトもできるはずだけど、このソフトクリーム、みんなどうやって食べているんだろう?」
しばし和栗のモンブランソフトを見つめて考えました。
引いてもダメなら押してみな
どうやってもすくい取ろうとするとこぼれ落ちるので、逆にモンブランペーストを押し込んでみたらどうだろうと考えました。
でもそれは少々勇気のいる事でした。
そんな食べ方をする人がいるんだろうか。
おしゃれなものを頼んで、おしゃれに食べられないのは、負けの気もする。
だけど、陽の当たる窓際の席で、もたもたしているとソフトクリームは溶けてしまう。
これは背に腹は代えられない。
後ろの人も話に夢中のようだし、横の方の人は何席か離れているし、誰もこちらを気にしてなどいないな、と確認。
そして、ちょっと背中を丸めて、ペタペタペタと木のスプーンでモンブランペーストを押さえてみました。
ふわりと空気をはらんで繊細にソフトクリームを飾っていたペーストは、へなへなへなとソフトクリーム本体にくっつき、収まっていきます。
ぺたぺたぺた
へなへなへな
ぺたぺたぺた
へなへなへな
なんとなく悪いことをしているような、「あの人せっかくのモンブランに何してるんだろう」と思われているような、間の悪い一時に耐えます。
しかしこれが大成功!
何ならこの木のスプーンはこのように使うためにあったのではと思うほど。
そのあとはペーストを一切こぼすことなく、和栗のモンブランソフトはかぶりつくもよし、スプーンですくうもよしの状態になったのです。
和栗のモンブランソフトレビュー
モンブランペーストを少しつつくと、下から白いソフトクリームが現れました。
いまや互いにしっかり密着しているので、ペーストとソフトクリームを一緒に口に運ぶことができます。
栗の風味に、冷たいミルクのソフトクリームが混ざっておいしい。
やがてモンブランペーストが先になくなるころ、ソフトクリームの中──ワッフルの縁あたりに、黄金色のものがちらりと見えました。
おや、こんなところにマーマレードかな?と思いながらすくってみると、柑橘系のジャムのような味がしました。
外側のワッフルは、カリカリの部分と、ソフトクリームの水分で少し柔らかくなりはじめた部分が混ざっていて、一番下にはジャムが多すぎず控えめに入れられています。
かなり大きいソフトクリームでしたが、このジャムが味の変化になってくれて、最後まで食べやすかったです。
Cafe Leaf(カフェ・リーフ)店舗情報
■住所
〒250-0011 神奈川県小田原市栄町1-14-48 ジャンボーナックビル1F
■電話番号
0465-20-8191
■営業時間
:月~土 8:00~22:00
:日・祝 8:00~20:00
当記事の商品、価格等は2026年10月時点のものです。随時変更の可能性がありますので、どうしても和栗のモンブランソフトが食べたい方は、先に店舗に確認されるのがいいでしょう。
カフェリーフの和栗モンブランソフトまとめ

カフェリーフのモンブランソフトは、公式アナウンスによると、店内で提供されているモンブランを、食べ歩きなどでも手軽に食べられるようにと考案されたそうです。
一つ890円。
中には小田原産の柑橘ジャムが入っていて、濃厚なブラウニーも忍ばせてあるそう。
今回甘さにマヒしていたのか、不覚にもブラウニーの存在に気づきませんでしたが、美味しくいただくことができました。
ただしモンブランペーストの部分は、気を付けないと大変崩れやすくなっています。
私のようにスプーンで押し込むのをおすすめとは言いませんが、せっかくのおいしい和栗スイーツ、口に運ぶ前に落としたりしないように工夫したほうがいいでしょう。
小田原なら、一年中出会える和栗モンブランソフト。
一年中そこにあるからちっとも行ったことがなかったけれど、行けば思いがけずおもしろい発見をするものです。
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