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小田原で風鈴を買うなら、駅から歩ける「柏木美術鋳物研究所」が最も確実です。
小田原の鋳物づくりの流れを受け継ぎ、小田原城の建造物にも関わってきた確かな技を持つ工房。
独自に配合した合金が生む音色を、実際に鳴らしながら選べる特別な場所です。
■ 柏木美術鋳物研究所へのアクセス
・最寄り駅:小田急線 小田原駅
・JR・小田急線・大雄山線 小田原駅より徒歩15分
柏木美術鋳物研究所とは

柏木家は江戸時代から続く鋳物師の家系で、現在も小田原で鋳物づくりを続けています。なかでも、より良い音を響かせる鈴や風鈴をつくるため、材料となる合金の配合から自社で行っている点が大きな特徴です。
小田原の鋳物は室町時代から続く伝統がありますが、現在この技術を受け継ぎ、砂張の風鈴を製作している工房は多くありません。柏木家はその技術を今に伝える数少ない存在で、砂張の製品づくりを続けています。

砂張(さはり)とは、銅と錫を合わせた青銅の一種。錫の割合が高いことで澄んだ音色と長い余韻を生む素材です。
高級工芸品として知られ、高額なものもありますが、柏木美術鋳物研究所では職人が仕上げた風鈴やおりんといった”鳴り物”を、実際に鳴らしながら選ぶことができます。
また、砂張よりも手に取りやすい真鍮製の風鈴や鈴も多数製作しており、用途や好みに合わせて選べるのも魅力です。
小田原風鈴を求めて、城下町をそぞろ歩く
柏木美術鋳物研究所は、小田原駅東口から徒歩圏内。 駅にはコインロッカーもあるので、荷物を預けて身軽に向かえます。

道中は、にぎやかな商店街から静かなアーケード街へと変化し、途中には旧町名の石碑も点在。
わずかな散策の間に、城下町小田原の歴史と空気を感じられます。

新玉の交差点を目印に住宅街へ入り、力士食堂の角を左に曲がると、すぐ工房に到着します。

柏木美術鋳物研究所に到着

柏木美術鋳物研究所の建物は控えめで、看板も小さく、初めて訪れる人は少し戸惑うかもしれません。
しかし、通りに面した窓に吊るされたたくさんの風鈴が目に入れば、ここが目的地だとすぐに分かるでしょう。


門をくぐると、飾り気のない小さなスペースがあり、門の外も中も素朴で実直な雰囲気。
作業は屋内で行われているため製造の様子は見えませんが、運が良ければ職人さんの姿をちらりと見かけることもあります。
直売所の様子

中に入ると、色とりどりの紐で飾られた小さな鈴が迎えてくれます。 窓辺では風鈴が軽やかに揺れ、響き合う音が小さな部屋いっぱいに広がり、まるでシンフォニーのようです。
半鐘にハンドベル、壁際には大きな銅鑼のようなもの、中央のテーブルには万博みゃくみゃくデザインの鈴、奥には黒光りする仏具のおりんがずらりと並びます。
お客さんが試しに鳴らす音も重なり、部屋全体が“鳴り物たちのおしゃべりや歌”で満ちています。

親切で温かいスタッフさんの対応
この直売所の魅力は、品物だけではありません。
スタッフさんの応対がとても丁寧で温かいのです。
工房というと少し敷居が高く、ぶっきらぼうな対応を想像してしまいがちですが、ここではそんな心配はまったくありませんでした。
鋳物のことはもちろん、小田原の町のことまで親身に教えてくれ、分からないことがあれば調べてでも答えようとしてくれます。その誠実さに胸を打たれます。
歴史ある品の話になると、スタッフさんの表情がぱっと明るくなり、先代の仕事への深い愛情が自然とにじみ出ます。
高級品のおりんも「どうぞ鳴らしてみてください」と勧めてくれ、恐る恐る鳴らすと、澄んだまろやかな音がまっすぐに飛び出し、ゆっくりと消えていきました。
とても、いい音です。
「この余韻は1分ほど続くことがあるんですよ」と微笑むスタッフさん。 その音を追っていると、散らばっていた心がひとつに戻っていくような、優しい安らぎに包まれました。
小田原風鈴の選び方


いよいよ風鈴選びです。
黒光りするのが砂張、青みがかったものが真鍮。 どちらも材質から音にこだわって配合されているので、まずは実際に鳴らしてみて、心に響く音色を選ぶのが一番だそうです。
それは、世界にひとつだけの自分だけの音色を選べるという事。
砂張は高級な素材で、丁寧に扱えば長く受け継ぐこともできる品。 ただし割れやすいため、ガラス風鈴と同じ感覚で扱って欲しいそうです。
屋外に吊るしても問題ありませんが、強風で何かに当たって割れることを避けるため、屋内に大切に飾る人も多いようです。
砂張も真鍮も錆びをそこまで気にしなくてよく、まめに拭けば長く美しく保てるそうです。
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今回のお目当ては「鈴虫」。リーンと長く響く、澄んだ音色の風鈴です。
工房では、実際に鳴らし比べて選べるのが魅力。 とはいえひとつひとつが工芸品。
手を伸ばしてどんどん試すのをためらっていると、スタッフさんが笑顔で視聴をすすめてくれました。
安心して鈴虫、小田原提灯、釣鐘、富士山、砂張の風鈴、ハンドベルまで、あれこれ鳴らしてみました。 個体によって音色が違うので、いくつか聴き比べる時間そのものがとても楽しいひとときです。
その中で心を射抜かれたのが「松虫」。 「チロリーン、チロコロ、リーン…」と小さく囁くような、かわいらしい音色に惹かれました。
今回はチロリンと鳴く松虫風鈴を選び、リーンと響く鈴虫風鈴はまたの機会に。
風鈴を選んだら、次は短冊。
柏木美術鋳物研究所では、好きな風鈴に好きな短冊をつけてもらえます。 目を引くのは本物の寄木細工の短冊。ほかにも色とりどりの和紙など、三種類から選べます。
ネットなどではセット販売がほとんどですが、風鈴本体、短冊の種類、台座を付けるか否かで、予算に合わせて買い方を調整できるのも工房ならではです。
選んだあとは、丁寧に箱に入れてもらえます。
【株式会社 柏木美術鋳物研究所 基本情報】
■ 所在地
神奈川県小田原市中町3-1-22
■ 営業時間
9:00~17:00
■ 定休日
第2・4・5土曜日, 日曜日, 祝祭日
■ 駐車場
有り(無料)
■ 電話番号
0465-22-4328
■ オンラインショップ
アマゾンにて販売中
小田原風鈴は駅ビル「ラスカ」、小田原城前「三の丸ホール」にもある
柏木美術鋳物研究所で風鈴を選んでいるあいだ、そばには老夫婦がいて、贈り物と自宅用にふたつ、砂張の品を選んでいました。
ひとつひとつ丁寧に音を確かめながら相談する姿がとても穏やかで、きっと大切な方への贈り物なのだろうと感じられました。

このような、贈り物・お土産にぴったりな小田原風鈴は、駅ビルの”ラスカ小田原”や小田原城目の前の三の丸ホールでも購入できます。
ただし、品揃えの豊富さは工房が圧倒的。
音の違い、短冊の選択肢、そしてスタッフさんの話を聞きながら、たくさんの品の中から世界に一つの風鈴を選べる体験は、やはり柏木美術鋳物研究所ならではです。
真鍮の風鈴の音もまた素晴らしいものです。手に届きやすいお値段も嬉しいところ。
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小田原風鈴はネット販売が少ないため、可能であれば工房で音色を確かめながら選ぶのがおすすめです。
小田原城の橋に残る、柏木家の仕事



小田原城では、柏木美術鋳物研究所の仕事を見ることできます。
工房で「城の橋の擬宝珠(ぎぼし)も、うちで修理したんですよ」と教えてもらい、帰りに立ち寄ってみました。
銅門(あかがねもん)のそばに架かる住吉橋の柱には、重厚で端正な擬宝珠が据えられています。
しかもその昔は、この擬宝珠そのものの製作も担っていたそうです。
小田原城は小田原に息づいた当地の技で守る、それは大切にしたい心です。
小田原城を訪れる際は、ぜひ住吉橋の擬宝珠にも目を向けてみてください。
音もなく静かに佇むその金具に、柏木家が受け継いできた鋳物の歴史が宿っています。
まとめ

小田原風鈴を求めて歩いた一日が、思いがけず“町の歴史”と“人の技”に触れる時間になりました。
駅からほど近い柏木美術鋳物研究所では、室町時代から続く鋳物の技が今も息づいています。
風鈴の音を聴き比べ、短冊を選び、スタッフさんの温かい言葉に触れる、そんな体験そのものが、小田原風鈴の魅力を深くしてくれました。
小田原城では、もし知らなければ注目することもない橋の擬宝珠ですが、かつて柏木家が手掛けた時代があり、今も工房が修理を担っていると知ると、足早に渡るのが惜しくなります。
風鈴を探す旅のおかげで、小田原を歩くときの視点が、またひとつ増えたように思います。
※本記事に掲載している工房内写真は、工房に許可をいただき撮影・掲載しています。
今回ご紹介したのは、日常にささやかな彩をくれる鈴や風鈴でした。
最後に柏木家の技術の粋をご紹介します。
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